アレルギーってどんな症状(病気)?
アレルギーとは、体内の免疫システムが、本来無害なはずの物質(アレルゲン)に対して過剰に反応してしまう状態です。お子さんのアレルギー疾患は年々増加傾向にあり、「ただの乾燥肌」「ただの鼻風邪」と見過ごされがちですが、放置すると慢性化したり、複数のアレルギー疾患を併発したりする(アレルギーマーチ)可能性があります。
当院では、お子さんのアレルギーマーチを予防し、健やかな成長をサポートするため、最新の知見に基づいた包括的な診療をご提供しています。
主な小児のアレルギー疾患
アレルギーとは、体内の免疫システムが、本来無害なはずの物質(アレルゲン)に対して過剰に反応してしまう状態です。
お子さんのアレルギー疾患は年々増加傾向にあり、「ただの乾燥肌」「ただの鼻風邪」と見過ごされがちですが、放置すると慢性化したり、複数のアレルギー疾患を併発したりする(アレルギーマーチ)可能性があります。
当院では、お子さんのアレルギーマーチを予防し、健やかな成長をサポートするため、最新の知見に基づいた包括的な診療をご提供しています。
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- 01アトピー性皮膚炎
- 皮膚のバリア機能の低下とアレルギー反応により、湿疹やかゆみを繰り返します。
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- 02食物アレルギー
- 特定の食物を摂取することで、じんましん、嘔吐、気道狭窄などの症状が出ます。
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- 03気管支喘息
- 慢性的な気道の炎症により、下気道の狭窄が起こり、咳や「ゼーゼー」という喘鳴(ぜんめい)を伴う発作が起こります。
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- 04アレルギー性鼻炎・結膜炎
- ダニ、ハウスダスト、花粉などが原因で、くしゃみ、鼻水、目のかゆみが起こります。
アレルギーで良く見られる症状について
親御さんが「これってアレルギー?」と気づきやすいよう、疾患別の代表的な症状と、受診の目安を分かりやすく提示します。
アレルギー症状チェックリスト
疾患
症状チェック項目
アトピー性皮膚炎
- 適切なスキンケアをしても、皮膚の乾燥や湿疹が治らない。
- 強いかゆみで、夜中に何度も目を覚ましてしまう。
食物アレルギー
- 特定の食べ物を食べた直後に、蕁麻疹や嘔吐、喘鳴などの症状を繰り返す。
- 特定の食物を口に入れると、口の中の違和感は痒みを訴える。
気管支ぜんそく
- 風邪をひくたび、あるいは季節の変わり目などに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という苦しそうな呼吸になる。
- 運動中や夜間・早朝に症状が出現しやすく、咳も悪化する。
鼻炎・結膜炎
- 他の風邪症状はないのに、朝起きるとくしゃみ・鼻水が止まらない。
- 目をこする癖が治らず、目の周りの皮膚が黒ずんでいる。
喘息やアトピーの治療の考え方
喘息やアトピーの治療は、症状が出ないようにする「予防」が治療の主体です。
もちろん、ゼーゼーしているときや皮膚の状態が悪い時にその状態を脱することも重要ですが、それは「その場しのぎ」に過ぎません。これらの疾患は症状を繰り返せば繰り返すほど、慢性化して治癒は困難になってしまいます。そのため、喘息では内服や吸入、アトピーでは主に外用薬を使用して、症状の出ない期間を保つことを目指します。
お母さん、自分に置き換えてみてください。
お風呂上がりのスキンケア、肌が荒れてから始めるのではなくて、肌が荒れないように日頃から行っているでしょう?
喘息やアトピーの治療も同じです。
- NG例
- 「かゆくなさそうだから」と自己判断で外用薬の使用をやめてしまい、
リバウンドを起こす。 - 正しい対処
- 症状が落ち着いても、外用薬と保湿を使い続ける「プロアクティブ療法」を行い、症状をみながら徐々に薬を減らしていく。当院ではこの正しいスキンケア指導に力を入れています。
考えられる原因について
アレルギー治療の足掛かりとしてアレルゲンの特定があります。
アレルゲンとして主に下記のようなものが挙げられます。
アレルギーの原因(アレルゲン)
アレルギーの種類
症状チェック項目
食物アレルギー
卵、牛乳、小麦、大豆、ナッツ類、果物など
吸入アレルギー
ダニ、ハウスダスト、花粉、ネコ・イヌのフケなど
接触性アレルギー
金属、化粧品、植物など
薬剤アレルギー
抗菌薬など
当院では主に食物アレルギーや吸入アレルギーの原因の特定を目的に血液検査によるアレルゲンの同定を行っています。
その他、接触性アレルギーに対するプリックテストや薬剤アレルギーに対するDLST(薬剤によるリンパ球刺激試験)、食物の経口負荷試験については検査可能な施設への紹介を行っています。
アレルギー治療に対する当院のアプローチ
アレルギーは、長期的なケアとご家族の協力が不可欠です。当院では、治療を継続しやすく、生活の質(QOL)を高めるためのサポートを行います。
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- 01アトピー性皮膚炎
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・外用薬の効果的な塗り方や正しい量(FTU)の考え方を指導する資料を準備しております。
・症状や経過に応じて、適切な種類や強さの投薬を行うように調整をしています。
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- 02食物アレルギー
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・症状出現時の状況を把握して、食物アレルギーの症状なのか、また何が原因と考えられるのかを推定し、必要に応じて検査を行います。
・その上で、除去が必要かどうか、学校や園でどのように対応したらよいか、摂取に際して詳細な評価(経口負荷試験)が必要かどうか、などについてご説明します。
・アナフィラキシーという強いアレルギー症状が起こった場合は、非常用にエピペンという自己注射用の薬剤を処方する場合があります。また、最近では点鼻のアドレナリン製剤も発売されています。
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- 03気管支喘息
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・乳幼児期〜小児期では喘息の検査(呼吸機能検査)は実施困難であることが多いため、主に喘鳴などの症状の頻度や程度、経過から判断して、治療の要否を判断します。
・長期の治療が必要な場合は2週間〜3か月程度の間隔で評価を行い、適切な治療への調整を行います。発作が起こらないようにすることで、成人期の喘息への移行を防ぐことが目標です。
・大発作など症状が強く、外来で治療困難な場合は近隣の病院と連携して治療を行います。
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- 04アレルギー性鼻炎・結膜炎
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・基本的には抗アレルギー薬の内服などによる症状の抑制を目指します。
・原因が特定できた場合、可能であれば原因の除去や回避を行います。
・スギ花粉やダニが原因になっている場合、舌下免疫療法という根本的な体質改善治療を選択することもできます。
アレルギー治療のご相談・受診について
インターネット予約24時間受付。ウェブサイトからご予約ください。※保険証、乳幼児医療証、母子手帳(アレルギー歴や成長の記録確認のため)、お薬手帳、これまでのアレルギー検査結果(お持ちであれば)。
01
血液検査によるアレルギー
検査
当院では血液検査でのアレルギー検査を行っており、これにより自分が何に対してアレルギー反応を示す確率が高いのかを知ることができます。
花粉やダニ、カビなどといった吸入系アレルゲンと呼ばれるものは、完全に避けるのは難しいこともありますが、自分が何のアレルギーを持っているかを知ることにより、対策を取ることができます。
02
食物アレルギーへの対応
食物アレルギーに関しては、一概に検査をした方が良いわけではない場合も多くあります。食生活は子供の成長にとって非常に大切なものであり、食べられる範囲をきちんと見極めて、出来るだけ多くのものを摂取してもらうことが重要です。乳児期発症の食物アレルギーの多くは正しい対応をすることで、学童期までに多くが改善すると言われています。
当院では近隣の病院とも連携して、食物アレルギーの対応を行っておりますので、お困りの方はご相談ください。
03
皮膚湿疹・アトピーの治療
皮膚の湿疹についてもアレルギーとの関連があることも多いです。食物アレルギーのお子さんでも、皮膚の状態を良くして食べると、食べられるということもあります。
湿疹やアトピーに関しても外用薬や内服薬を含め調対応いたします。
04
スギ・ダニアレルギーの
舌下免疫療法
スギ、ダニに関しては舌下免疫療法という治療も行っています。
05
小児喘息
他の病院に通っている方でも診察可能です。
当院では、ネブライザーや吸入器による処置が可能です。お薬のことから、日常的な症状への対処方法・予防方法まで、お子さん・親御さんの負担を減らすべく、きちんとご説明させていただきます。
どうぞお気軽にご相談ください。
